学習指導要領(がくしゅうしどうようりょう)について。学習指導要領は文部科学省から告示されます。

学習指導要領

学習指導要領とは、文部科学省が告示する教育課程の基準のことです。

学習指導要領の概要

学習指導要領には、小学校、中学校、中等教育学校、高等学校、盲学校、聾学校、養護学校の各学校と各教科で実際に教えられる内容とその詳細について記載されています。

例えば、小学校1年生算数の一部を抜粋してみるとこのようになっています。

1 目標

(1) 具体物を用いた活動などを通して,数についての感覚を豊かにする。数の意味や表し方について理解できるようにするとともに,加法及び減法の意味について理解し,それらの計算の仕方を考え,用いることができるようにする。
(2) 具体物を用いた活動などを通して,量とその測定についての理解の基礎となる経験を重ね,量の大きさについての感覚を豊かにする。
(3) 具体物を用いた活動などを通して,図形についての理解の基礎となる経験を重ね,図形についての感覚を豊かにする。

2 内容

A 数と計算

(1)ものの個数を数えることなどの活動を通して,数の意味について理解し,数を用いることができるようにする。

ア 対応などの操作によって,ものの個数を比べること。
イ 個数や順番を正しく数えたり表したりすること。
ウ 数の大小及び順序を考えることによって,数の系列を作ったり,数直線の上に表したりすること。
エ 一つの数をほかの数の和や差としてみるなど,ほかの数と関係付けてみること。
オ 100までの数について,その表し方と意味を理解すること。

こんな風に各学校、各教科に関して学年別にどんなことを身に付けるべきかが記載されています。

学習指導要領の記載をもとにして教科書が作成されます。
だから、教科書では多少習う順番や取扱う問題が変わっていたとしても、大きな内容はどの教科書でも変わりません。

また、学習指導要領には各学校での授業時数も記載されています。
(小学校の授業時数については、学校の授業で十分?のページに記載してますのでご参考にどうぞ。)

各学校では、この学習指導要領にて定められた授業時数を満たすように時間割を作成し、授業を行っているのです。

学習指導要領の変遷

学習指導要領の始まりは1947年、終戦後、試案という形でだされたものからになります。
試案ですので、各学校での裁量が大きかったともいえます。

その後何度か改定が行われていますが、身近なところからだけ挙げてみます。

1980年~ ゆとりカリキュラム

カリキュラムが過密であり、現場の準備不足や教師の力不足もあって、大量の付いて行けない生徒を生んでしまった反省から授業内容を削減した学習指導要領です。
しかし私立学校はあまり削減を行なわなかったので、公立学校との差が付き始めた時期でもあります。

1992年~ 新学力観・個性を生かす教育

教科の学習内容をさらに内容を削減した学習指導要領です。
小学校の1・2年では理科・社会科を廃止し生活科が導入、高等学校では社会科を地理歴史科と公民科に再編、家庭科を男女必修としました。
英語もオーラルコミュニケーションやリーディング、ライティングなど、私たち親世代になかったいろいろなカリキュラムが組まれました。

2002年~ 生きる力の育成・ゆとりある教育

自ら学び自ら考える力の育成、教育内容の厳選と基礎・基本の確実な定着、特色ある教育・学校づくりを目指して改訂されました。
学校完全週5日制の実施、小学校中学年から高等学校において「総合的な学習の時間」が導入されました。

ということで、今は2002年改定の学習指導要領に基いて授業が行われているのですが、学校で習う円周率が3.14から3と変更されたというのは皆さんご存知でしょうが、学習内容の削減により私立学校との格差は一層広がりました。
よって、中学受験が更に白熱するようになったともいえます。

あまりにも内容が薄く非難の声が高まったため、文部科学省はそれまで「学習指導要領は上限」としていた立場から「学習指導要領は最低水準」との見かたを示しました。

しかし、各教科書は学習指導要領を元に作成されますし、学校でも「教科書で教える」でなくて「教科書を教える」ことしか出来ない教師が多くいる中では、結局「最低水準」の内容しか教わることが出来ないのかもしれません。

学習指導要領と私立

さて、公立はこの「最低水準の学習指導要領」に縛られますが、私立はどうなのでしょう。

多くの私立では新学習指導要領に定められた授業時間数と独自のカリキュラムを比較して、決して公立学校と同じように一律3割削減はしないという方針が主流だったと思います。

もともと、私立では文部科学省検定教科書だけを使用しているところは少ないです。
必要に応じて、オリジナルテキストやプリントを併用して授業を進めています。

中学受験を目指す子が多くない私立小学校でも、基礎学力の向上は当然と考えていて、それをいかにして子供に身につけさせるかを研究して作られたカリキュラムが組まれています。

このようなことから、これまである一定レベルの裕福な家庭の子どもだけが私立を目指していたところから、多くの家庭で私立を目指すようになったのでしょう。



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